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宝飾品の価値は人を飾る美しさにある

宝飾品の持つ美しさと絵画や工芸品の美しさはどこが違うのでしょうか。
それ自身でも美しくなければ宝飾品とは呼べ ないと思いますが、宝飾品が持つ決定的な特徴、それは、人を飾るものだということです。そして人を飾る装身具としての宝飾品の「美しさ」は、人類が背負ってきた諸々な歴史の背景なしに育まれなかったことを、宝飾品の歴史が物語っています。

美しい宝飾品とは、価値ある「素材(宝石)」、その素材を一層輝かせる「デザイン」、そのデザインを表現できる確かな「技術」の3つの要素が一体となって醸し出されるバランスのとれた作品のことです。宝飾品と宝石は違います。またアクセサリーは文字通り、飾りとなる付属品のことで、私はこれらを宝飾品とは呼びません。

私たちは、素材、デザイン、技術のバランスのとれた、そして「美しさ」が充分に表現された宝飾品を厳選し、普遍的でゆるぎない美しさを追及し続け、作品に込めています。

Designer

Designer

塩島敏彦 1954年、山梨県甲府市に生まれる。父は日本で唯一の象嵌作家である塩島東峰。大学3年の時に、カリフォルニアに派遣留学生として渡米。そこでの経験から、自然がモノを作るプロセスに感動を受け、モノづくりの道への関心を高める。1983年、アンティークジュエリーの文献で幻の宝飾品ピクウェに出会う。その中で誰にも再現出来ない幻の技法であることを知り、単身で現物を手に入れるためにイギリスに渡る。

ロンドンで数多くの書籍とアンティークのピクウェを買い込み、製品を徹底的に解体することでその技術を研究、3年の歳月を経て技法を確立する。
後に、宝飾史家である山口遼氏曰く、「私の知る限り、ピクウェを復元しようという試みは世界中で全くない」との言葉にあるように、世界で唯一の「pique(ピクウェ)作家」となる。
1988年には日本象牙工芸展において東京都知事賞を受賞。